2018年、国からSDGs未来都市に選定された熊本県小国町では、SDGsの理念に基づき、地域資源を活かした持続可能なまちづくりに取り組んでいます。小国町森林組合では、国内でSDGsという考え方が普及する以前より、林業における間伐などの施業によるCO2吸収の促進(カーボン・オフセット)や、木材利用の推進による循環型社会への啓蒙に、長年に渡って取り組み続けてきました。
2018年、国からSDGs未来都市に選定された熊本県小国町では、SDGsの理念に基づき、地域資源を活かした持続可能なまちづくりに取り組んでいます。小国町森林組合では、国内でSDGsという考え方が普及する以前より、林業における間伐などの施業によるCO2吸収の促進(カーボン・オフセット)や、木材利用の推進による循環型社会への啓蒙に、長年に渡って取り組み続けてきました。
小国町森林組合は、適正な森林管理と環境に配慮した木材の証明である【SGEC】と【SGEC-CoC】の認証を全国で2番目に取得しています。SGECは、森づくりのISO認証とも呼ばれる第三者認証で、厳しい審査と更新手続きを経て得られるものです。国際的な認証【PEFC】と相互認証されており、世界に認められた持続可能な森づくりを行っています。
小国町の山林の多くが認証された森林であるため、小国町の林業は環境に配慮された持続可能なシステムの元に行われているといえます。また、山で伐られた木材がお客様の手元に届くまでの流通経路がクリアで、公正なルートであることを追跡可能。食べ物のトレーサビリティのように、産地や生産者を選べる安心感は、どこでもできることではありません。
また、法令による正しい手続きで生産された【合法木材】の認定も取得しており、確かな信頼のある木材をお届けします。
杖立温泉・わいた温泉郷などの温泉地を包有する小国町には、地域の至る所から温泉地熱が噴出し、それを日常生活に活用している特異なエリアがあります。その恵まれた地熱エネルギーを活用して木材を乾燥させる【地熱乾燥】技術を開発。小国ウッディ協同組合・熊本県林業研究指導所と共同研究を重ね、国内でも珍しい技術として2007年より実用化しています。
地熱乾燥技術は、従来のボイラーを使った人工乾燥機のように化石燃料を使わないため、環境負荷を抑え、CO2の排出削減に大きく貢献するエコマテリアルです。また、人工乾燥で主流の100度を超える高温乾燥ではなく、40~60度程度の中温でじっくり乾かすため、木材そのものにも負荷が少なく、素材の持つ色ツヤが保たれた美しい仕上がりになると高評価を頂いています。
「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言した日本。小国町森林組合ではそれに先駆け、木材の生産・加工・流通などの工程で排出されたCO2を、小国町の森林が取得した森林吸収クレジット【J-クレジット】でオフセット(相殺)する【カーボン・ニュートラル材®】を提供できる体制を、2014年より整備しています。
SDGs社会となった今、建築業界や製造現場においても、持続可能かつ、環境負荷が少なく、人にも良い効果が期待されるエコマテリアルの選定が必須となってきています。ご興味のある方はお気軽にお問合せください。
環境首都・北九州市と協定し、カーボン・ニュートラル材®を寄贈
小国町森林組合が提供するAromaWood®は、大学や研究機関との調査を重ね、木材の持つ力を見える化した建材供給プログラムです。また、流通経路やデータが明確かつ、使うことで温暖化防止にも貢献できる、SDGs社会を実現するための製品としてお届けしています。
パートナー企業には優先的にそれらの情報を提供させて頂き、信頼できる木材の使用を社会にアピールして頂くことで、つくる責任・つかう責任を共に果たしていけるよう提携しています。
250年前から幾世代もの人々が育ててきた小国杉と、地域で培われた職人の技を継承していこうという願いを込め、環境にも人にもより良い循環を生み出す、サステナブルプロダクトブランド【ASO OGUNI-SUGI LAB】を運営しています。
脱プラスチックの推進を応援するプロダクトの製造や、森で廃棄されていた素材や自然エネルギーを活用したエコマテリアルを採用した商品開発を実施。製造に関わるのは職人だけでなく、ひとつのSDGsとして福祉分野とも協働し、様々な人の手で作り上げていきます。
記憶に残る木のあるくらしづくりを、チーム小国でサポート致します。
住まいなどの空間づくりの際はご要望に応じて、お施主様と山に行って大黒柱となる木を伐採したり、製材所で柱や板ができるところを見学したり、家具職人と相談して内装に合ったオーダー家具を製造するなど、様々なプログラムを一緒に組み立てて参ります。お施主様はもちろん、工務店様や設計士・デザイナー様もお問合せ下さい。
伐採作業後の山林には、規格が合わないために建材用丸太として出荷されない【林地残材】と呼ばれる木が多く残っています。それもすべて、ご先祖様から頂いた大切な資源。できるだけ有効活用したいという想いから、薪・トーチの製造・販売を始めました。
日本の森を見渡した時、圧倒的に多いのはスギ・ヒノキなどの針葉樹です。針葉樹の薪を多く使って頂くことで、森が循環し、新しい苗を育み、きれいな空気や美しい水、自然環境を保つことができます。小国町森林組合では、小国杉の薪やトーチをお届けすることは、ひとつのSDGsとして捉えています。
※現在、ウッドショック対応のため製造を休止しています。
新たな森づくりに欠かせない苗木。小国杉を中心とした苗木を森林組合の圃場にて栽培し、地域内に植栽しています。地元で育つ良質な杉の木から穂を採取して栽培する「挿し木」技術を採用することで、親木と同じ形質を受け継ぐ苗ができ、地域に根付いた種を後世に残すことが可能。また、地域で植える苗を地域で育てることができれば、輸送エネルギーも削減できるという利点があります。
もちろん、これまでのようにただ杉を植えればいいという時代ではなく、生態系や防災などの視点からも、広葉樹なども含めた多様な森づくりを見据えていくことも必要です。杉苗づくりは更新に向けての一歩目と考えています。
地域の78%を森が占め、豊かな森づくりが行われてきた小国町。そのお陰で地域の環境や産業が守られ、木材だけでなくきれいな空気や美しい水をも都市部まで届けることができています。
しかし森林を所有し、手入してきた山主も高齢化が加速。生活スタイルの変化や町外への転出もあり、森への関心は薄れています。適切に管理できなくなると森は荒れ、治安の悪化を招き、災害にも弱くなります。
対して、自然あふれる環境へ移住を希望される方からのお問い合わせは年々増加。そこで、森を次世代に手渡したい山主と、森に興味がある方をつなぎ、実際に購入できる山林を紹介することで、環境を次世代につないでいます。
小国エリアには、森林組合や林業事業体に属さず、個々人で働く林業作業者が多くいます。彼らが事故や怪我に見舞われた時の労災保険整備のため、平成17年に小国林業一人親方組合を設立。専門的な講師を招いた安全講習会(勉強会)を定期開催する他、現場装備の購買やメンテナンスなど、地域で林業に携わる方々が安心して働ける環境づくりのためサポートに努めています。
また、所属している林業作業者50名程度のうち、多くは60代以上と高齢化が進んでいます。林業を絶やさず、豊かな自然環境を持続可能なものとするため、若手作業者の獲得や育成にも力を入れています。大手メディアへの採用情報の掲載や、森の現場からWEBやSNSを通じた発信を行う他、町の移住定住窓口と連携しての外部採用も積極的に行っています。