小国町の岳の湯地区は、地表から多くの地熱水蒸気(湯けむり)が立ち昇る、不思議な光景が広がる集落です。
地熱乾燥材®は、この天然の地熱を利用し、やさしく乾燥された木材です。
小国町の岳の湯地区は、地表から多くの地熱水蒸気(湯けむり)が立ち昇る、不思議な光景が広がる集落です。
地熱乾燥材®は、この天然の地熱を利用し、やさしく乾燥された木材です。
地熱を活用した木材乾燥は、
小国町が全国に先駆けて行う大変珍しい技術です。
北部九州のほぼ中央、熊本県の最北端にある小国町は、豊富な地熱・温泉資源に恵まれています。その中でも、全国版の旅行情報誌の温泉ランキング秘湯部門1位にも選ばれた【わいた温泉郷】は、住人や観光客に親しまれてきた、集落の良さが残る隠れ里の温泉地です。
集落の住人は古くから今日まで、調理場としての蒸し場、暖房、洗濯物の乾燥やここにしか育たない古来種野菜の栽培など、日常生活に地熱を有効利用しており、環境モデル地区としても注目されています。
その一画に、2007年より小国町森林組合が運営する木材乾燥施設が14室あります。
※【地熱乾燥材®】は2014年に小国町森林組合が商標登録しています。
地熱を利用した木材乾燥は、化石燃料(重油・灯油等)や電気を使わず、岳の湯地区から自噴する天然の地熱(水蒸気の熱)を利用して行います。
従来の乾燥のように多くの二酸化炭素を排出することなく、自然環境にも負担をかけないナチュラルな乾燥方法です。
化石燃料や電気のパワーを使い、木材を高温環境下で急激に乾燥させると、納期は短縮されますが焦げた臭いや変色などの課題が残ります。地熱による乾燥では、50~60度の中温で緩やかに乾燥させることで木材の細胞への負担が抑えられ、木材の持つ本来の色や艶が保たれた建材として最適な状態で乾燥でき、なおかつ天然乾燥よりも納期を早めることが可能です。
14室ある地熱乾燥室は、事前の勉強会などに参加し、契約を交わした小国郷の木材関係者が地域一体で活用し、その内容は窓口である小国町森林組合が年間を通してデータ管理しています。
関係者間での連携が可能なため、地熱乾燥製品の詳細な情報やご注文にも明確に対応することができます。
2017年、国立の九州大学と「乾燥方法による小国すぎ板材の揮発成分への影響調査」を実施。
小国町の地熱乾燥材は、木材から発するかおり成分の多さから天然乾燥に近いと言え、また、抗菌・耐久性と関連する成分であるジテルペン(Ferruginol, Sandaracopimarinal)が多く、耐腐朽性に優れる可能性があるという結果となりました。
小国杉の素材自体が持つピンクやオレンジ系統の色艶は、見た目にもやわらかで美しく、内装材として評価されています。年輪の特性として、正円ではなく若干波打っているため、板にすると笹杢のような美しいゆらぎのある木目が現れるものもあり、意匠としてもユニークです。
また、油分が多いという定評があり、木肌はしっとりと艶やか。内装材は長年に渡り使用しても表面の毛羽立ちが少なく、艶が増して飴色に変化していきます。
小国町森林組合 TEL:0967-46-2411
(受付/平日9:00~17:00)
小国町森林組合では、建材のお取引などに際し、地熱乾燥施設の視察見学も受け付けております。
ご希望の場合は、下記PDFをダウンロード・ご記入の上、FAXまたはメールにてお申込みください。
※2020年7月現在、感染症予防対策のため受入を一時休止しております。時期をみてご相談ください。
※SDGs関連での視察やご取材の場合は、小国町役場政策課(TEL:0967-46-2111)へご連絡下さい。