SGEC認証合板【Layer（レイヤー）】は、SDGs未来都市に選ばれた熊本県小国町産の小国杉を100%使用した構造用合板です。一般流通している国産の針葉樹合板は各地の木材をミックスして製造されていますが、Layerは産地を特定できる全国的にも珍しい製品です。

実績ある合板工場で製造しており、基本性能は試験済み。日本農林規格（JAS規格）に合格しているので、通常の合板と同様に安心してお使い頂けます。

・接着性能：特類
・等級：2級
・板面の品質：C-D
・ホルムアルデヒド放散量：F☆☆☆☆

産地の持つ個性を届ける、シングルオリジンという考え方

例えばコーヒー豆や茶葉の世界で一般流通している製品は、様々な産地や品種などがブレンドされたものが殆ど。その中で、単一農園から生産された単一品種を楽しめる品は“シングルオリジン”と呼ばれ、価値の高いものとして取引されています。それはやがてブランドとなり、産地の産業力を上げることができます。

小国町という小さな産地から、主にヤブクグリという品種の小国杉のみを使用して作る【Layer】も、同様の考え方で作られています。一般流通製品のようにブレンドするのではなく、その木が持つ美しさや強さという産地ならではの特色を味わって頂くことで、木の価値を高め、生産者に還元し、持続可能な森づくりにつなげることができます。

価値を底上げすることで森の循環を促す

真っすぐで素直な性質の木は加工しやすいため、板や柱などへの需要が見込まれますが、曲がった木や個性ある木は加工しづらいとされ、価値が下がる傾向があります。しかし、油ツヤや美しい木目といった小国杉の持つ個性を生かした合板へと加工することで、木の価値を上げることができます。また、節の少ない良質な木は化粧合板とすることで、より価値を高めることができます。

木の価値を高めてたくさん使うことが、林業を活性化させ、水や空気を育む森づくりを加速させます。

サステナブルな森づくりと信頼できる流通の証【SGEC】の連携取得

小国町森林組合は、適正な森林管理と環境に配慮した木材の証明である【SGEC】と【SGEC-CoC】の認証を全国で2番目に取得しています。SGECは、森づくりのISO認証とも呼ばれる第三者認証で、厳しい審査と更新手続きを経て得られるものです。

小国町の山林の多くが認証森林であるため、小国の森づくりは環境に配慮された持続可能なシステムの元に行われているといえます。そして、集材される原木市場、合板製造工場、販売元である小国町森林組合の各社が【SGEC】を取得して連携しているため、公正な流通ルートで確かな製品をお届けできます。

生産者の顔が見える合板

上記のSGEC認証や、山主と森林組合・行政が連携して地域の山の経営プランを策定する「森林経営計画」の策定率の高さを誇る小国町ならではの特性を生かし、山で伐られた木材をユーザーに出荷するまでの生産履歴を密に把握することができます。
食材のトレーサビリティのように【生産者の顔が見える木材】としてお届けできるため、設計・施工関係はもちろん、施主のみなさまに安心してお使い頂ける合板です。

従来、合板は下地として見えないところに使われるものでした。小国町森林組合では、原木市場を長年に渡り運営してきたノウハウを活かし、高品質な丸太を厳選、提携先工場で特注製造するルートを確立。それにより、節の少ない美しい合板を効率よく加工することができ、化粧合板としてはお求めやすい価格での提供を可能にしています。
小国杉が持つリッチな艶とゆらいだ美しい木目は、天井材や壁材などの見える内装として好評頂いており、その意匠性から阿蘇くまもと空港3階フロアの天井全面などにも採用されています。家具や什器、クリエイター作品の材料としてもおすすめできる製品です。