東日本大震災を経験した今、建築業界・建築資材の考え方も大きく変化しました。
WOOD・ALCは耐火性に優れ、木造に限らず鉄骨作りやコンクリート作りで帳壁(カーテンウォール)として利用できる国産の集成材です。
自然に還すことができ、CO2の削減にもつながる環境に優しい木材で、低炭素社会を実現できます。
WOOD・ALC(ウッド・エーエルシー)とは
WOOD・ALCとは、低炭素社会を達成させる(Attain LoW Carbon Societyの省略)木材という意味です。建築構造体として一般的な鉄やコンクリートに比べ様々なメリットがある、厚さ105~120mmの積層修正板です。
- 主材料:スギ・カラマツ・ヒノキ
- 基本サイズ:巾450mm×厚105~120mm×長3000~4000mm
WOOD・ALCの特長
1時間準耐火性能
1時間準耐火性能で、国土交通大臣認定を取得しています(QF060NE-0044 木製集成版外壁 帳壁(非耐力壁)としての認定)。
厚板は火災に強く、表面は焼けるが火は通りません。WOOD・ALCは120mmの厚さがあるので炎が裏面に抜けることがありません。
意匠設計の幅が広がる
マンションの外壁に帳壁(カーテンウォール)として使える画期的な木材です。
ぬくもりのある木の印象を伝え、意匠設計の幅が大きく広がります。
低炭素社会を実現する木材
木材がCO2を吸収することに加え、従来のALC(軽量泡コンクリート)と比べて製造や加工に要するエネルギーが少なく、CO2の排出削減につながります。
WOOD・ALCの建築例
下のような鉄骨造りやコンクリート作りに、帳壁(カーテンウォール)として利用できます。
WOOD・ALC使用前
WOOD・ALC使用後
木のぬくもりある印象に
断熱性・調湿性にも優れる
WOOD・ALC開発の経緯と今後の取り組み
WOOD・ALC開発の経緯
山林に眠る大量の適伐期を迎えた杉材を活用したい、林業、製材業、木工事業等の地域経済活性化を図りたい、という課題がある中、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律(2010年)」が施行されました。
低層の公共建築物は木造化または木質化されることが決まったこの機会に、スギを中心とする国産材をどうすれば多く利用してもらえるか考えた結果、WOOD・ALCの開発へと至りました。
WOOD・ALCの利用が高まることで、林業を中心とする地域経済の活性化、森林サイクルの安定した循環、CO2の排出削減による低炭素社会の推進が見込めます。
また、WOOD・ALCをより利用しやすいものにするために、以下5つの取り組みを進めています。
今後の取り組み
- 柱、梁としての構造認定の取得(鉄骨を使わない構造への対応)※現在取り組み中
- 界壁としての遮音認定の取得(共同住宅、ホテル、病院での利用)
- 一発仕上げ床への対応(材質、音の伝達、施工方法の改良)
- 長尺版(6m)の開発(既存建物のリノベーションでの利用)※現在取り組み中
- プレカット版への対応
WOOD・ALCに関するお問い合わせ
WOOD・ALCのご注文、お問い合わせは、WOOD・ALC西日本普及協会(小国町森林組合内)までお問い合わせください。